想い人・佐条(さじょう)が卒業して、さみしい日々を送る高校教師・原学(はらまなぶ)。
だがその年の春、新入生として入ってきた青砥空乃(あおとソラノ)と運命的な出会いをして――!?
『同級生』『卒業生』シリーズの人気キャラ、原が主人公のスピンオフ作品!!
著者 | 中村明日美子 |
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レーベル | EDGE COMIX |
出版社 | 茜新社 |
試し読みあり
下記よりネタバレあり。ご注意ください。
全体評価
物語 | |
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絵柄 | |
助平 |
カップリング
ジャニ系(高校生)・青砥空乃・×万年失恋中(教師)・原学
ネタバレ感想
こちらは『同級生』『卒業生』のスピンオフ作品になります。原が登場する『同級生』『卒業生』の感想はコチラからどうぞ。



『Hara to Sora』失恋の傷が癒えない原
高校教師の原学(はらまなぶ)は、ブルーでどん底の気持ち。理由は3年間片思いしてきた佐条(さじょう)が卒業してしまったから。
そこで寂しさをまぎらわすために久々にゲイバーに向かった原。速攻で佐条と同じメガネをかけた若いBOYに声を掛けて、ホテルへ直行します。
でもいざという時に佐条の顔が浮かんでコトを中断。原はその若いBOY(=青砥空乃(あおとソラノ))と、一線を越えることはできませんでした。
――んで後日、職場である高校の入学式で偶然ソラノと再会してしまった原!!しかも、佐条という元教え子に恋をしていたこともバレてしまいます。
『Otona to Kodomo』フラれた者同士
それからと言うもの、原の失恋話にやけに首を突っ込んでくるソラノ。原は傷口を抉られて「佐条には最強の恋人がいるからな…」とシュン。最強の恋人ってアイツです。アイツ。
かなし気に笑う原を見て、ソラノは中年のオッサン相手に「ちょっとカワイイ」と思いはじめます。(は…原が、カワイイだとォ――!?)
しかしその晩、ソラノがまたひとりでゲイバーに男漁りに来ていると友達から連絡をもらった原。急いでソラノを保護しに行きます。
すると、実はソラノも過去に大失恋していたようで…。フラれた者同士ふたりで語り合います。
『番外編 ツーブロック』
原がゲイバーデビューしたての、まだ10代だった頃のお話。原が美少年です。あの原が美少年です。
『Hara to Sajou』3年間の片思いに決着!
ソラノの粋な計らいで、愛しの佐条とデートすることになった原。中学生みたいにガチガチに緊張してます。(あれ?また原がカワイイ…?)
そしてそのデートを遠くから監視するソラノ(&佐条の最強の恋人K)。
原はこのデートで3年間の佐条への片思いに決着をつけます。スッキリした原は、デートを監視していたソラノのもとに行き「ありがとな」と礼を言います。
『番外編 アンド、キス』
原とデートし終わった佐条を待ち構えていたのは、やっぱりあの最強の恋人・草壁(くさかべ)。
原と1日デートするのを許したと言えど、そ~と~ヤキモチを焼いていたらしく佐条をホテルへ連れて行きます。あとは、グフ。
『Sorano to Fujino』中学時代の片思いに決着!
今度はソラノの大失恋話。お相手は中学時代の同級生・フジノという(ノンケの)少年です。
ある日、久しぶりにフジノと会える機会ができたソラノ。しかし「また好きになって迷惑かけたくない」と言って、フジノと会うのを避けます。
でも原も過去の恋に決着をつけたことだし、ソラノも踏ん切りをつけるためにフジノに会いに行きます。
ソラノにどう接すればいいか困っているフジノに「彼女ができた」と嘘を付くソラノ。こちらも過去の恋に決着をつけます。
『Hara to Arisaka』原の思い出の“先生”現る
ソラノがフジノへの恋に決着をつけたのを、密かに見守っていた原。静かに泣くソラノの頭をヨシヨシします。
ところがそんな超絶良い雰囲気の中、原の思い出の“先生”=有坂(ありさか)が現れます。この有坂については『卒業生―冬―』の【げに大人というものは】をご覧ください。

原はソラノをほっぽって有坂に鼻の下を伸ばし始めます。そして有坂が離婚していたことを知った原、玉砕覚悟で「恋人いるんですか?」と問います。(下心アリ。)
しかし有坂にはすでに決まった恋人がいて、二度同じ人にフラれた原(笑)掛かってきたソラノからの電話に救われます。
『Sora to YOPPARAI』失恋オヤジ・原に胸キュン
ソラノが迎えに来てくれるまで飲み散らかした原。完全に『Otona to Kodomo』の話のときと逆になって、ソラノに家まで送ってもらいます。
そして原は、有坂にフラれた話をソラノに懺悔。ずるい自分の性格を吐露します。
するとソラノはそんな弱り切った原を、また「カワイイ」と思ってしまい…!!眠る原に内緒でキスします。
『Sora to Hara』原、ついに幸せになる
翌朝、原に対する恋心に少々戸惑い気味のソラノ。でも時すでに遅し!中年・原の可愛さにどっぷりハマちゃってます(笑)
そんなふたりは、なりゆきで恋人と揉めていた有坂をサポート!原は自分の幸せは置いといて、大好きだった有坂に幸せになってもらうために奮闘します。
それを傍で見ていたソラノは、原のあまりに健気さに涙。「俺が原先生を幸せにしてやるよ」と、原に告白します。
突然のプロポーズに照れる原。でもまんざらでもない様子で、ソラノと手を握り合います。
まとめ
このスピンオフを読むまで、原はバリタチだと信じて疑わなかった自分。読み終わったあと「なぜ原の受け臭に気付かなかったんだろう」と後悔しました(笑)
さすがです中村先生。脱帽です中村先生。とりあえず、原が幸せになってくれて良かったの一言。
試し読みあり