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モブ山A治とモブ谷C郎の華麗なる日常への挑戦【ネタバレ感想】吾妻香夜

モブ山A治とモブ谷C郎の華麗なる日常への挑戦【ネタバレ感想】吾妻香夜
あらすじ

モブキャラとして目立たない背景に徹していたモブ山A治(もぶやまえいじ)とモブ谷C郎(もぶたにしろう)。
しかし平凡な日常から脱することを決めたふたりは、キャラ立ちのためBLの世界に足を踏み入れる――!!
ギャグ満載な表題作のほか、胸を揺さぶられるシリアス短編を同時収録。

 

著者 吾妻香夜
レーベル バンブーコミックス 麗人uno!
出版社 竹書房

試し読みあり

 

下記よりネタバレあり。ご注意ください。

全体評価

物語
絵柄
助平

カップリング

『モブ山A治とモブ谷C郎の華麗なる日常への挑戦』『綾小路エリカの華麗なるBL漫画家への復活』
モブ山A治×モブ谷C郎
早乙女レン×二階堂昌(リバ有り)
『金色、空色、涙色』
弟・柊ユキ×兄・柊夏生
『水底に棲むこどもたち』『水底に棲むこどもたち2』
高校教師・森崎大悟×不登校少年・鷹野未来

ネタバレ感想

『モブ山A治とモブ谷C郎の華麗なる日常への挑戦』BLの可能性はモブにだってある

背景に花を散りばめ登場したのはいかにも主人公っぽいスペックを持つ高校生、早乙女レン(さおとめれん)と二階堂昌(にかいどうあきら)。
なんでも意中の相手、レンの許嫁の女子が転入してくるらしく昌はションボリ…。
そんなムネアツBL展開の背景で、モブ山A治(もぶやまえいじ)とモブ谷C郎(もぶたにしろう)は“脱・モブ人生”の信念の元、脱出を試みます。
――しかし、何をやってもモブとして平均が身に沁みついてしまっているA治とC郎!!キャラ立ちできるような抜きんでた“何か”が得られず。
途方に暮れていたところ姉のBL本を見たC郎。「これだ」と思い立ち、翌日学校にレンの許嫁・綾小路エリカ(あやのこうじえりか)が転入してきた背景でA治にそれを読ませます。

BL式部
BL式部
ちなみにモブのA治とC郎がいくら騒ごうが、周りはレンと昌しか見ておらず(笑)

A治もC郎からの“BLでキャラ立ち”案に乗っかり、いざ主役だけが許されるベッドシーンへ!!初めは受け攻めを決めるため全裸で身長測定をしたり、興奮のこの字もなかったものの――。
諦めず腰を振るにつれて覚醒したふたりは、顔面と下半身がモブから主役級キャラに変貌!見事なBLのベッドシーンを披露してくれます。
そして後日――。学校で昌がエリカに“ホモビーム”を食らわせレンから略奪した背景で、A治とC郎はどこか異様な雰囲気を醸し出すのでした。

『綾小路エリカの華麗なるBL漫画家への復活』結論:総てがBL

今回の主役は綾小路エリカ!!許嫁をホモに横取りされるとゆう試練を乗り越え、エリカが進んだ道…それはBL漫画家!!
ものの数年で大御所作家となったエリカですが、スランプに陥り理想のBLカップルを探求するために旅に出ます。
そして向かったのはC郎の姉の家。そこでエリカは“凄まじい受けの匂い”を感じたものの…あまりにC郎がモブすぎて視界に入ってきません。
次にエリカが向かった先はレンと昌のスウィートハウス。高スペックなふたりはラブラブな日々を送っていますが、どこかしっくりきていない様子。
と!!またしても近くから“究極の攻めの気配”を感じ取ったエリカ。神経が研ぎ澄まされ、悩む昌に一言「あなた方は逆ですのよ」と助言します。

BL式部
BL式部
もちろん“究極の攻めの気配”の正体は、宅急便を配達しに来たA治(笑)

こうしてエリカが去ったあと、覚醒した昌はレンにリバを宣言!!レンも受け臭ダダ洩れでそれを受け入れます。
理想のBLカップルに出会えず、ついに行き倒れたエリカ…偶然にもA治とC郎に助けられます。しかし「なんだモブか」とその場を立ち去ろうとしたその時!!
イチャラブし始めたA治とC郎の顔面が一気に豹変し、これぞ正しく“理想のBLカップル”の姿に!!やっと追い求めていた理想にたどり着いたエリカは、華麗なるBL漫画家へ復活します。――END.

『金色、空色、涙色』尻で慰める兄

異母兄弟の兄・柊夏生(ひいらぎなつお)と弟・柊ユキ(ひいらぎゆき)は大学生。
久々に会う夏生に、なぜかめっちゃ懐いてくるユキはキッスまでかましてくる始末。これに夏生は「さすがに…」と、兄弟としてのケジメでユキを突き放そうとします。
しかしユキから「ずっと恋しててごめん」と号泣され、兄としての同情でユキ(のムスコ)を(尻で)受け入れてしまった夏生。
ポジティブなユキはそれを知りながらも「オレなしじゃいられないカラダにしてやんよ」と、ひたすら前向き。うん、ポジティブって最高!!――END.

『水底に棲むこどもたち』苦しくもがいて生きてきた

不登校の鷹野未来(たかのみらい)の家に足しげく通う高校教師・森崎(もりさき)。ひとりで母を待つ未来を“熱血教師”として更生させようと奮闘します。
――しかし闇を抱えているのは未来だけではなく、森崎も職場と実家に息苦しさを感じている模様。未来をいやらしい目で見てしまう自分を必死で抑え込みます。
それを見透かした未来は幼い頃、父親に性的なイタズラされていたことを暴露。「待っているのはお前じゃなくて母だ」と森崎を追い返します。
未来に拒否されたことでいままでの我慢がプツンとキレた森崎。あれから母に捨てられ、死のうとしていた未来を欲望にまかせてヤってしまいます。
そして翌日、未来は森崎を地獄に引きずり込む気マンマンで高校に登校。こりゃあもう悪い予感しかしない…。

『水底に棲むこどもたち2』ふたりだけの世界へ

復学から1年経ち、すっかり学校生活に馴染んだ未来。傍から見れば森崎と理想の教師と生徒の関係に見える裏で、森崎をオモチャにして遊んでいます。
「愛してるよ」と言いつつ、未来は自分を生き長らえさせた森崎へ復讐心でいっぱい。攻めの森崎の尻に指まで入れちゃう始末…。
しかしそんな未来に母から連絡が!一度は捨てた未来に「また一緒に暮らそう」と身勝手な要求をします。
自暴自棄になった未来は1年ぶりに森崎に跨り、久しぶりに抱かせてやります。すると森崎は「教師であることを忘れてしまうくらい未来を愛している」と告白。
1年前、欲望に負けて未来を抱いてしまったときから未来という沼にドップリハマっていました。この森崎からのラブコールに「もう先生しかいない…」とやっと素直になった未来。
ふたりそろって高校を辞め、人知れずひっそりと暮らすことを選びます。――END.

『鷹野未来から華麗なる表題作出演者たちへの苦情(描き下ろし)』

コミックスの表題作が、ギャグテイスト満載な『モブ山A治とモブ谷C郎の華麗なる日常への挑戦』だということに納得のいかない、シリアス短編『水底に棲むこどもたち』の未来。
森崎に鎖を付けて散歩中、のほほんとしたA治とC郎に食って掛かかります(笑)

まとめ

表紙を見て一冊まるまるギャグかと思いきや、半分はド・シリアスな短編で「あれ?作者一緒!?」と度肝を抜かれた一冊。
ちょっと疲れた日にエナジードリング代わりに読むと元気が出てオススメです。

試し読みあり

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